ヴィーガンだけど卵ってどうなの?知らなきゃ損なリアル事情!

ヴィーガン淑女
ヴィーガン淑女

ヴィーガンは卵を食べないと聞いたけど、何故ですの?
無精卵だったら、食べても問題ないと思うのですけど…

アラカン紳士
アラカン紳士

ちゃんと理由があるのですよ、マダム。
健康的な理由と、動物保護の理由とふたつあるのです。

しかし、理解したうえで、卵を食べるのは大いに賛成ですよ

この記事で分かること
  • ヴィーガンが卵を食べない理由
    卵の裏側には、オスひよこの大量殺処分や、動物搾取の現実があること
  • 卵は栄養的に優れた食品でもある
    「完全栄養食」と呼ばれるほど栄養価が高く、ビタミンC以外はほぼ揃っていること
  • 完璧じゃなくても「おおむねヴィーガン」という生き方がある
    柔軟に、できる範囲でやさしい選択をするスタイルも大切だということ
  • 小さな行動でも社会は変わる
    平飼い卵を選ぶ、週1回だけでも動物性食品を減らすなど、小さなアクションが未来を作ること

はじめに|ヴィーガンと卵、ちょっとモヤる問題

こんにちは!
「ヴィーガン」と聞くと、お肉も魚も卵も牛乳も食べない、厳しい食生活を想像する人も多いですよね。

でも、実際にはヴィーガンのスタイルもいろいろ
そして卵については特に、
 これくらいならいいんじゃない?
と思う人が少なくありません。

確かに、卵はニワトリが自然に産むものだから、一見すると動物に無理をさせていないように見えます

でも、卵業界の裏側を知ると、そこには見過ごせないリアルが隠れています

今回は、そんな卵にまつわるリアル事情と、私なりの「おおむねヴィーガン」というスタンスについて、
できるだけわかりやすく紹介していきます!

そもそも、なぜヴィーガンは卵を食べないの?

ヴィーガンの基本的な考え方は、「動物搾取に加担しない」ことです。
だから肉や魚はもちろん、ミルクや卵も避けるのがスタンダードとされています。

でも、卵って「ニワトリが自然に産むものだし、取るだけなら問題ないんじゃない?」と思う人もいますよね。
実際、自然な環境で暮らすニワトリたちは、ストレスなく卵を産むこともあります。

しかし、現実の「商業用の卵生産システム」は全然違います。
私たちが普段スーパーで手に取る卵は、工業的に大量生産された結果なんです。

このシステムの中で、ニワトリたちは自由を奪われ、効率重視で扱われ、時には命まで軽んじられてしまう。
ヴィーガンは、こうした背景まで含めて卵を避けている、というわけです。

卵をめぐるリアルな問題まとめ

卵って、身近すぎてあまり深く考えたことがないかもしれません。
でもその裏には、私たちが知らない現実がたくさん隠れています
ここからは、卵にまつわるリアルな問題について、少し掘り下げていきます。

オスひよこが可哀想なことになってる件

ここで、まず知ってほしいのが、オスひよこの問題

卵を生産するために育てられる鶏は、「レイヤー」と呼ばれる特別な品種です。
このレイヤーは「卵をたくさん産む」ために品種改良されています。

でも、オスのひよこはどうでしょう?
 卵は産めないし
 肉用(ブロイラー)としても成長速度が遅く
経済的価値がないと見なされます。

つまり、レイヤー種のオスは、生まれた瞬間に「不要」と判断されてしまうのです

世界で65億羽、日本で1億羽が…【閲覧注意】

そして衝撃的な現実がこちら。
世界中で毎年、約65億羽のオスひよこが殺処分されています
日本国内だけでも、年間約1億羽

しかも、殺処分の方法はとても残酷で、
 シュレッダーにかけて粉砕する
 窒息させる(ガスなど)
といった方法が一般的です。

生まれてわずか数時間の命が、経済効率だけのために終わってしまう…

これが、卵の生産システムの「当たり前」となってしまっているのが、今の現実です。

救世主?インオボセクシングって何者?

「そんなの、どうにかできないの?」
と思う人も多いはず。

最近注目されているのが、インオボセクシングという新技術です
これは、卵の段階で中のヒナの性別を判別する方法。

つまり、オスの卵を孵化させる前に除去できれば、
ひよこを生ませてから殺す必要がなくなります。

現時点ではコストや技術面で課題もありますが、
将来的にはオスひよこの殺処分ゼロを目指せる希望の技術として、世界中で研究・実用化が進められています。

海外ではもう変わり始めている!

ヨーロッパでは、この問題に対してかなり積極的な動きがあります。
たとえば、ドイツ、フランス、イタリアは、オスひよこの殺処分を禁止する法律を施行しました

企業も変わり始め、オーガニック卵ブランドなどは、『オスも育てる「両性飼育」』を取り入れる例が出てきています。

日本でも一部の企業や団体がこの問題に取り組み始めていますが、
まだまだ大きな社会的議論にはなっていません。

それでも、少しずつ、世界は変わろうとしている
そんな希望も見えてきています。

卵は実は「完全栄養食」でもあるんです

ここで視点を変えて、卵の栄養価についても触れておきたいです。

卵は、
 タンパク質
 脂質(オメガ3脂肪酸など)
 ビタミンA、D、E、B群
 ミネラル(鉄、亜鉛、セレンなど)
をバランスよく含む、まさに完全栄養食と呼べる存在。
(ビタミンCだけが不足してます)

1個の卵だけで、体に必要な多くの栄養素がとれてしまうんです。
だからこそ、「卵を食べないのってもったいなくない?」という気持ちになるのもすごくわかります。

栄養的には超優秀、だけど生産背景にはモヤモヤが…。
これが、ヴィーガンにとって卵が「悩ましい存在」になる理由です

ちなみに私は「おおむねヴィーガン」派です

そんな背景を知ったうえで、私は「おおむねヴィーガン」というスタイルで暮らしています

つまり、
 基本は動物性食品を避ける
 でもときどきは食べてもいいよね
という生き方です。

卵については、食べるなら、
平飼い+国産飼料の卵を選ぶようにしています。

アラカン紳士
アラカン紳士

安い卵は、ニワトリに抗生物質をたくさん与えて、海外から輸入した農薬まみれの飼料を使っています。
身体のことを考えたら、高くても良い卵を食べるのがおすすめです。

狭いケージに押し込められた鶏じゃなく、できるだけ自由に育った鶏の卵。
生産背景に少しでもやさしさがあるものを選ぶ、そんな小さなこだわりです。

完璧じゃなくてもいい。
できることをできる範囲で続ける、それが私の考えです。

まとめ|正解は一つじゃない。自分で選ぼう!


卵を食べるか食べないか、完全ヴィーガンになるか柔軟にいくか。
どちらが正解、という話ではありません。

ただ、知ること、考えること。
その一歩がすごく大事だと思っています。

ここまで読んでくれて、本当にありがとうございます!
あなたがどんな選択をするにしても、今日知ったことが、ほんの少しでも心に残ってくれたらうれしいです。

重たいテーマもありましたが、
今日知ったことをきっかけに、あなたなりの優しい選択を見つけてもらえたらうれしいです。

よくある質問(FAQ)

ヴィーガンでも卵だけOKにしてる人はいる?
はい、います!
「完全ヴィーガン」ではないけれど、卵だけは柔軟に考える人も増えています。
「フレキシタリアン(ゆるい菜食)」や「ヴィーガン寄り生活」を送る人たちですね。
「平飼い卵」ってどう違うの?
平飼い卵とは、ニワトリたちが自由に動き回れるスペースで育てられた卵のこと。
 ケージに閉じ込めない
 自然に近い生活ができる
 抗生物質の使用も少ない
そんなメリットがあるから、卵を選ぶなら平飼いがおすすめです!
ヴィーガンにならなくても、できることある?
もちろんあります!
 食材を選ぶとき、ちょっと意識を変える
 週に1回だけ動物性を控える
 ヴィーガンカフェに行ってみる
こういう小さなアクションでも、世界はちゃんと変わります。🌍✨